Merhaba!
まいど!おおきに!
「トルコ猫暮らし」の嫁です。
大変長らくお待たせいたしました。
今日は腹を決めてトルコのイカメットつまり滞在許可証について書いていこうと思います。
海外移住・ノマドライフが今話題ですが、トルコ移住を考えた時、まず疑問に思うのが現地でのビザではないでしょうか?
手続きは難しい?必要書類は?英語やトルコ語は必要?などなど。
これまで夫婦で7年トルコに住んでまいりました。
今まで、イカメット申請したのは6回。
という事でほぼ毎年と言っていいほど、イカメットを申請手続きしております。
長い人で一回に2年は申請・取得できるイカメットですが、私たちは何せ取得が難しい場所や時期に申請しており、認めて頂けたのは最短で3ヶ月という事もありました。
最後に申請した昨年は初めてめでたく2年滞在許可を認めて頂く事ができました。
6年の間にトルコに来た多くの友人も滞在許可取得の為にお手伝いさせて頂きました。
それで、紆余曲折いろいろと悩まされたイカメット問題をシェアしつつ、読者の方にはこれを参考にして頂き、スムーズに滞在許可をして頂きたく思います。
(注記:今回の記事は一般的な旅行者としての長期滞在の申請に関して説明しております。配偶者・学生・就労に関してはわかりかねます。)
目次
【2022年版】解説!トルコで初めてのイカメット[滞在許可]申請
イカメットとは?

トルコ語で“ikamet izni”[イキャメット イジニ]
簡単に言うと、トルコでの滞在許可のことです。
トルコに入国後90日間はパスポートのビザで滞在できますが、90日を超える場合滞在許可を申請する必要があります。
入国後1ヶ月以内に手続きされる事をお勧めします。
イカメット申請は通常入国後1か月以内に申請が勧められていますが、パスポートの期限の90日以内に申請し、申請の予約日が決まっていれば、罰金を科せられることはまずありません。
ただ、イスタンブールなど外国人の多い都市などでは、イカメット申請の予約日を取るのに時間がかかる場合があり、早めの申請が望ましいとされています。
例えば入国後60日目に申請予約し、なかなか面接の予約が取れずパスポートの期限の90日を超えた日に予約が取れ、面接当日申請が通らなかった場合、最悪担当官より「12時間以内に国外に出て下さい。」と言われる場合があります。
こういう状況を避ける為にも早めの申請が望ましいと言えます。
イカメット申請における必要な書類等
- 携帯電話番号
- メールアドレス
- パスポート
- パスポートのコピー(写真のページと最終入国日のスタンプのページ)
- 公証役場で認めてもらった賃貸契約書
- トルコで加入した健康保険証
- 証明写真 4枚
- 税金の支払い証明書
申請までの流れ
1.携帯電話番号を取得する

トルコにおいて申請や契約に関して必ず電話番号が必要ですので、まず個人の電話番号を取得しましょう。
- TürkTelekom
- vodafone
- Turkcell
- Bimcell
などのキャリアでSIMカードを新規契約する。
パスポートがあれば、1時間ほどですぐに手続きし取得できます。
SIMに関しては以下の記事も参考にして下さい。

2.居住場所を定める

家を借りて住所を定めましょう。
家を借りる前には3点確認する必要があります。
①イカメットが取得できる場所か、もしくは状況か?
イスタンブール・アンカラ・イズミル、地中海・エーゲ海のリゾート地、黒海地方はイカメットの取得が割と容易です。
反対ににアンカラ以外の内陸や危険な地域と言われているトルコの東やイラク・シリアの近くは取得が難しいと聞きます。
今はコロナの影響でイカメットを申請する人が少なく、通常取得が難しい場所においても認められているというケースも聞きますので、場所だけではなく状況も関係してくる事がわかります。
②借りようとしている家が住居として登録されているか
借りた家が住居でなく店舗として登録されていたり、新築もしくは別荘として使われていた為に家主により住居としての登録が未完了だったりする場合があります。
これは、公証役場にて公証印を押して頂く際に、もしくは申請フォーム入力時に明らかになります。
借りようとしている家が住居として登録されていない場合、滞在許可が認められません。
せっかく借りたのにまた他を探す事になってしまいますので、ご注意ください。
③賃貸契約書に必要事項やサインがもれなく記入されているか
2022年2月よりイカメット申請に関する変更点があります。
賃貸契約書作成前にこちらをお読み下さい↓↓↓

賃貸契約書(表)↓

賃貸契約書(裏)↓

移民局にて賃貸契約書に住所やサイン、家主の個人番号等の記入が漏れていた為認めてもらえなかった事例があります。
その場合、家主に再度書き直してもらったり、公証役場や移民局に赴く必要がありますので費用的時間的にも損をしてしまいます。
ですので注意して準備しましょう。
借主はイカメットを申請する全ての人の名前を記入し、サインも同じようにします。
賃貸契約書がもれなく記入・作成されたら、1枚は家主へ、もう一枚は保管し、公証役場”Noter“[ノテル]に行き、賃貸契約書のコピーに公証印を押してもらいます。
費用は公証役場によって違います。
近くに複数のNoterが散在するようであれば、各Noterにて値段を尋ね比較すると良いでしょう。
場所や物価の上昇により値段は変動しますが200TLほど(約2,600円)を見込んでおくと良いと思います。

3.健康保険を契約する

次に健康保険を契約します。
移民局のコールセンターで問い合わせたところ、現在日本人は比較的イカメット取得が容易な地域において初回申請であっても最長2年取得が可能ですが、担当官によっては初回申請は1年と言われる事もあります。
※2年申請したのに1年しか認められなかったという場合、なぜか余分に支払った1年分の手数料及び税金は返金されません。
上記を理解した上で、1年契約もしくは2年契約で健康保険を取得します。
注意して頂きたいのが、保険の開始日がイカメットの開始日となります。
ですので、申請したい日付に合わせて保険を契約する必要があります。
イカメット申請フォームに健康保険証の番号を記入する必要があるので、移民局により登録された健康保険を契約する必要があります。
日本の健康保険は基本認められません。
Sağlık Sigortası[サールック シゴルタス]と書かれたお店で契約できます。
お店においてパスポートを基に情報が入力され、住所、年齢、体重、病歴など聞かれ、加入できる保険と料金が紹介されます。
年齢が若く健康な人ほど安くで契約できますが、安い保険はほとんどが事故対応のもので、通常の風邪や病気で病院に行った時に病院で保険が適応されなかったりも聞きます。
健康に自信がない方であれば高くてもしっかりとサポートしてくれる保険に入られる事をお勧めします。
65歳以上の方であればさらに加入できる保険を見つける事が難しくなります。
私たちはアラフォーですが、Doğa Sigortaという保険に加入していて年間1,200TL/人ほどです。
・保険を選ぶ際には、イカメット申請用であることを伝えてください。
・イカメットを申請したい日付に合わせて保険の開始日を設定します。
・保険証はできれば2部用意してもらいましょう。
1部は提出用、1部は保管用です。
移民局においてなぜか保険証のコピーは受け入れて頂けません。

4.申請フォームに入力する

上記の3点が揃ったなら、いよいよ申請フォームに入力していきます。
![]()
Göç İdaresi[ゴチ イダーレシ]の移民局のサイトは→コチラ
※初回は赤色から入力します。入力はトルコ語とロシア語と英語とアラビア語で可能です。
入力に際しトラブルや入力方法がわからない場合📞157で24時間問い合わせする事ができます。(トルコ語・英語・ロシア語・アラビア語・ペルシャ語ドイツ語対応)
申請フォーム入力に関しては、以下の記事で詳しく解説していますので参考にして下さい。

入力後はいよいよ予約を取り、申請フォームを印刷します。
5.申請フォームを印刷する

印刷はネットカフェでするか”Kırtasiye”[クルタシイェ]という文房具店か印刷業者にUSBもしくはお店でWhatsAppにデータを送信して印刷できたりもします。
申請フォームは1部を保存用、1部を提出用として2部印刷される事をお勧めします。
一緒にパスポートのコピーも取りましょう。
写真のページと最終入国日のスタンプのページです。
6.税務署“Vergi Dairesi”に行き税金を支払います

申請フォームにて最後クレジットカードで支払いできるようですが、できなかった方は最寄りの税務署にてビザ代を支払う必要があります。
印刷した申請用紙の最後の部分に税務署にて支払う金額が書かれています。
税務署に行き、金額の書かれたページを見せて支払窓口で税金を支払います。
窓口でもし税金番号を求められた場合、税務署の別のブースで手続きします。
税金番号を取得するのにパスポート・電話番号・住所が必要です。
以後の情報開示セキュリティの為に親の名前が聞かれます。
登録後支払窓口にて、印刷した申請フォームの後ろの方に記載されている税金を支払います。
7.証明写真を撮る

各県の移民局によって求められる証明写真の大きさが違っていたりするので、できれば申請する移民局の近くか、”ikamet”と書かれた看板のあるお店で写真を撮りましょう。
証明写真は1枚1枚ハサミで分割して4枚重ねて提出します。
費用は店舗によりますが、だいたい40TL前後(約400円前後)です。
申請に必要な書類は以上です。
以上をまとめていざ移民局へ!
8.移民局における面接

いよいよ予約日時に移民局に行き面接です。
各県の移民局により受付のスタイルが違ったりしますが、受付で名前を述べるか、銀行のような発券番号を受け取る場合があります。
順番が来て担当官の前に書類を提出します。
担当官はトルコ語かもしくは英語で話してくれるでしょう。
全く何も質問されない方もおられますが、疑われる方もおられるのも事実です。
担当官がまず気になるのは、
- トルコになぜ長期滞在したいのか?
- トルコで無許可で働かないか?
の2点だと思うので、その点はっきりと答えられるようにしましょう。
外国人が多く住む地域でない場合、しっかりとした居住目的が必要です。
「トルコの〇〇について学びたい」などとはっきりと滞在目的を伝えられるようにしましょう。
以前居たエスキシェヒルは海泡石が有名な地で、「海泡石について調べたい、海泡石を使った彫刻を学びたい」と言った理由で認めらた外国人もおられました。
年齢が若いほど無許可で働くのではないかと疑われてしまいがちです。
もしインターネット上で収入を得ていることを説明される場合は、日本の企業から日本円を得ていることを説明しましょう。
通常担当官は厳しい顔つきをされています。
穏やかに丁寧に敬意を払いつつ質問に答えるようにしましょう。
私たちは、初めの面接で2人ともきっちりとしずぎた格好していたので、働くのではないか?と疑われてしまい3ヶ月しか認めて頂けませんでした。
2回目からはジーンズ姿で行くと、なんとか旅行者として1年認めて頂くことができました。
もちろん全く認めて頂けない場合もまれにあります。
その場合は担当官の指示に従いましょう。
ある別の友人は認めてもらえず、担当官より「外国人の多い都市に引っ越しするか、ここで不動産を所有しなさい」と言われ、イスタンブールに引っ越しされ、そこで滞在許可を取得されました。
また、担当官より申請書類のもれを指摘されたり、+αで他の書類を求められたりしますので、その場合も指示に従いましょう。
移民局において担当官を観察すると
- 言語が通じない
- 書類の不備が多い
- 口ごたえする
こういった事でイライラされがちなので、事前に面接の練習をしたり、移民局に一緒に入ることを許してもらえるならトルコ語のわかる友人に付いてきてもらうか、通訳アプリなどを駆使してコミュニケーションを図り、書類のもれがない様しっかりと揃えて、常に敬意を込めて担当官に接するように致しましょう。
9.申請が認められたら、近くの税務署”Vergi Dairesi”に行き”Tek Giriş Vizeを支払います。

”Tek Giriş Vize”とは、初回イカメット申請時にのみ支払うものです。
以前、担当官にこれは何?と聞くと「最初にパスポートのみで滞在できる期間を超えた事に対する罰金のようなもの」だとおっしゃっていました。
担当官が支払い用紙を渡して下さいますので、それを移民局から一番近い税務署で支払います。
移民局の近くの税務署で支払った後、支払い証明を移民局に再度持って行き、担当官の指示に従いサインをし、申請を受け付けた証明書を受け取ります。
この証明書を受け取った時点で、ほぼ99%申請は通った事になります。
この証明書はイカメットカードが届くまで(現在は1~2週間ほど)の滞在証明となるので、いつも携帯するようにします。
以上が滞在許可取得までの流れです。
10.イカメットカードが届いたら…

2022年2月よりこの点も変更になりました。
最新情報はこちらをお読みください↓↓↓

イカメットカードが手元に届いたら、賃貸契約書とイカメットカードを持って各市町村にある人口局”Nüfus müdürlüğü“[ヌフス ムドゥルルーウ]にて住所登録をします。
この人口局”Nüfus müdürlüğü”にて発行される住所証明書がイカメット更新の際の証明書になります。
イカメットカードがなかなか届かない方は、移民局のサイトより確認してみて下さい→コチラ
青色の“BAŞVURUMUN SONUCUNU GÖRMEK İSTİYORUM”から今どのような状態かを確認することができます。
イカメットカードが3ヶ月を過ぎても届かない場合は、面接をした移民局に問い合わせてみましょう。
イカメット取得後に引っ越しした場合

イカメットを取得した後に別の場所へ引っ越した場合、引っ越して20日以内にイカメットカードと新しい賃貸契約書の公証役場で承認印を押されたものを持って移民局に住所変更の手続きを行います。
この場合、予約を取る必要はありません。
※注意:他県に引っ越した場合は、担当官によりイカメットの申請し直しを求められるかも知れません。
まとめ

長々と書きましたが、これまでの経験や友人の情報などを詰め込みました。
手順通りに物事を進めていかれるとスムーズだと思います。
全てにかかる費用は健康保険料にもよりますが、だいたい1人3万円~5万円で1~2年の滞在許可が取得できそうです。
これまで何度も苦労して滞在許可を取得し、私たちは毎年移民局に行くたびに胃痛を起こしていました。
これから滞在許可を初めて申請される方にはそんな辛い思いをしてほしくありません。
この記事が少しでもお役に立てれば幸いです。
手続きが面倒、わからないという方は手続きを代行してくれるエージェントも都市部やリゾート地にあるようですのでそれを活用なさって下さい。
最寄りのエージェントを探す際はGoogleMapなどで”ikamet izini danışmanlık”と検索してみて下さい。
日本人は英語での対応となると思います。
イスタンブールなどでは日本語で応対してくれるエージェントもあるそうです。
手数料も5千円~1万円の間だと思われます。
探してみて下さいね。
しかし、手続きを代行してもらっても移民局への面接は本人が必ず出向く必要がありますし、エージェントを利用すれば必ず滞在を認めてもらえるわけでもありませんので悪しからず。
経験を元にできるだけ順を追って書きましたが、情報が十分でなかったり、正確でなかったりするかもしれません。
イカメットに関する他のサイトの情報も参考になさって下さいね。
できるだけ正確な情報をお伝えしたいので、記載に訂正があれば、是非コメント下されば嬉しく思います。
とうぞ滞在許可をスムーズに取得され、ゆったりとトルコライフを楽しんで下さいね♪
ほな☆

📷イカメット取得祝いニャー🍽


ご覧いただきありがとうございます。
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